言葉が流暢に出なくて居心地が悪い。

この点吃音(きつおん)の方と、留学先で苦労する日本人は似ているかもしれません。

吃音者のインタビュー記事を読みながら、イギリスでのアルバイトのことを思い出しました。


 


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言葉がうまく出てこないとき...

 
Soarというメディアが好きで、Twitterに流れてくるものをよく読んでいます。


今日読んだのはこれ。

>> スムーズに発話できない「吃音」って知ってる?症状に悩みながらも、自分を生かす仕事を見つけた宮脇愛実さんが伝えたいこと

これがなんだか、留学生活で「できなかったこと」とその時の自分をふと思い出させてくれたんです。


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吃音とは、話しことばが滑らかに出ない障害のひとつです。主に幼児期に発症する、成人の100人に1人に見られるともいわれる発話の流暢性の障害で、「どもり」「どもる」と呼ばれることもあります。



とくに辛かったのは、授業で当てられて文章を読まなくてはならないときです。本読み(音読)がある国語の授業がとても嫌で、毎日本読みへの恐怖と不安感にかられていました。

うまく言葉が出ないので、学校生活で心配なことがあると何日も前から不安で仕方ない。

なんだか既視感があって共感できるなと思ったら、イギリスでの留学生活でした。


ディベート、プレゼン、自己紹介、飲み会。

大勢の人の前で話す機会はいくらでもあります。


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10日前からディベートで話す内容を考えたり、「授業の最初に自己紹介しよう」というときや「発言をしたい」と思ったときは、順番で回ってくる前にささっと紙の端にメモ書きをしたりしていました。

飲み会ゲームでも、発言権が回ってくるまではひたすら頭を働かせてドキドキしっぱなし...。


逆に、アルバイト先でお客さんとうまくコミュニケーションができていた理由の一つは、訊くことがフレーズとして決まっていたからです。きっと。


アルバイト先はキャンパス内のカフェ。

コーヒーを作ったり、レジで注文をとったりしていました。

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苦手なことは人に頼ってもいい


アルバイト先では、話すのはまだ良かったのですが、そこで一番大変だったことは何かというと、


注文を聞いてカップにお客さんの名前を書くこと。

まず聴きとれるか、そしてスペルができるかという二重苦。



よくあるHannah とか Jack とかならいいけど、

「ローラ」Rola / Laura とか 「カラム」Callum など RとLがわからなくなるものから、

「テイラー」Taylor、「オードリー」 Audrey などパッとスペルが出てこないもの。

「クロエ」 Chloe など一見ポピュラーな名前でも、他のヨーロッパの国でも使われている名前だと聞き取りにくかったりスペルがすぐ出てこなかったりしていました。


他にも、「キャサリン」Catharine を Cat と愛称があるのを知らなかったり、

女の人でも「チャーリー」Charlie という人がいるのを知らなかったりすると、それもちゃんと聴き取れたのか不安になってしまいます。



... 少し話が逸れてしまいましたが、

とにかくこれが苦手だったんです。


レジで接客したお客さんがドリンクを受け取ったとき、カップに書かれた自分の名前のスペルを見て爆笑、ということもありトラウマになりそうでした。



吃音を持っている方は、
話すことを避けて、工場や倉庫などを選ぶ人もいます。自分が安心して働ける場であれば、自身が希望しているのであれば、どんな選択肢も良いと私は思っています。

・・・(中略)

吃音を持っていても、ことばが流暢じゃなくとも、人と話す仕事がしたい。
 
>> スムーズに発話できない「吃音」って知ってる?症状に悩みながらも、自分を生かす仕事を見つけた宮脇愛実さんが伝えたいこと

誰にでも得意なことと不得意なことがある。


この部分を読んだとき、
レジやるより、同僚とおしゃべりするより、黙々とコーヒー作ってるのがよっぽど好きだった自分を思い出しました。


そしてそれと同時に、わたしの苦手なことをきちんと理解し、働きやすいように気遣ってくれた二人のバイト仲間のことを思い出しました。

 
わたしがレジでペンを持たされたときに
「代わろうか?」と言ってくれたことのあるあの人。 

相手にとってはなんでもないことだし、わたしにとっても気が楽だし、何より嬉しかったです。


「お願い!」と笑って任せることができました。


他の障害を持った方の記事でこんな描写がありました。


一緒に働いた人に「どこまで出来るのか、逆にどんなことをフォローしたらいいのか、改めて聞いていいのか戸惑うことがある」と言われたことがあります。

そのとき、「相手もどうサポートしていいのかわからなくて困っているんだ」とか、「障がいについて触れちゃいけないんじゃないかって思われることもあるんだ」ということを知って。困ってることやできないことを自分からはっきり発信していかないと、相手も困るんだっていうことに、やっと気が付いたんです。
 



留学先で苦手だということがあっても、もちろんチャレンジは大事ですが、全部抱えこむ必要はないと思っています。

役割分担なので。

プレゼンチームでミーティングをするときは、
議題がわたしの思う通り進むように、スライドの流れをほとんど作ってしまってから行っていたこともあります。


まだうまく伝えられないこともたくさんあります。でも、1人で仕事を抱えてしまったら、チーム全体の仕事に支障が出てしまう。そのことがわかってから、なるべくアラームを早く出すよう心がけているんです。

私の場合、障がいのためにどうしてもできないこともあります。そこは、「できないのでお願いします」とはっきりと伝える。でも、できることは精一杯頑張るというのが大切かなと思っています。
 


日本でなんでもできていた自分。

英語もっとできる、と思っていた自分。

自信なくなりますよね。



でも、自信をなくしてしまったときは、頼ることも大事だし、

「これが苦手」と伝えることも大事。

「日本語ってRとLの区別ないから苦手なんだよね〜!」と開き直ってたこともありました。




イギリスの学校生活でもがいた記憶が、障がい者の方の狂おしい不安とどこか繋がったこと。

記事を読んで呼び覚まされました。
 
苦手なことがある、できないことがあるときに、自分の安心できる場所を探すこともいいけれど、環境を作っていくのもありなんだよなぁ。


そんなことを考えた土曜の夜でした。