お笑い芸人の作品ということで世に出て話題になり、絵のクオリティや4年半の制作期間、35人の分業というスケールで話題になり、無料公開されて再び話題となっているキンコンにしのあきひろさんの絵本「えんとつ町のプペル」。
プペルの無料公開については、賛否両論あるのかもしれませんが、わたしは純粋に素晴らしい勇気と決断だったと思います。
特に最近、ブログで「文章をいかに売るか」みたいなことばかり読んでいて、「月にいくら稼いだ方法」とか「続きはこちら……〇〇円」とかばかりに踊らされていたので。
単純に、こういう人も世の中にいるんだなぁ。と。
それで、プペルは表紙のデザインも緻密で神秘的だし、その「制作期間4年半」や「35人の分業」のクオリティが気になるし、話題になっていたので、「いいのかなあ…」と若干の誰に対してかわからない後ろめたさを覚えながらもももちろん読んでみました。
無料ですからね。
西野さんは、「お金が出せない主婦の方」とか「本屋になかなか行けない人」「お小遣いが足りない子」を想定していたみたいですが、わたしのように外国にいる人も読めるので、出版関係の目に止まれば、翻訳もそのうち生まれるのではないでしょうか?
感想が語れないのはやっぱりオンラインでさらっと読んでしまったからでしょうか。
なので読んだ感想はおいておいて、「無料公開」について少し。
もちろん、特殊なインクだとかは紙で買わないとわかりにくいんだろうし、ストーリーの鳥肌感もあるんですが、わたしはなんとなく読んでしまったので買わない気がするんです。
自己中だなぁ。
でも、残念ながらわたしみたいな人も多いんじゃないかと思います。フリーライド。
私みたいに「二千円だったら読まないけれど、そこにあるなら読む」人もいることを想定して、お金ではなく「プペルの知名度」のために無料公開にしたようなものだから、これで悪いことはしていないはずなのですが。
それに、それで売り上げが上がるなんて本人も想定外だったのでしょうが、読んでしまった側としてはなんとなく戸惑う。
ダウンロードした映画とか観てるくせにね。
普通の著作権だったら死後50年も待たなくては無料にならないのに、まだ作者生きてますからね。
というかそもそも最初の発売から3ヶ月です。
無料公開後、あっという間にAmazonや楽天の本のランキングで1位になっていました。発売前からなってたか。
今まで誰もやったことのなかった、ある意味壮大な実験でしたよね。
日本一の経済学者でもここまで短期間でこんなことになるとはなかなか予測できなかったでしょう。
日本一の経済学者でもここまで短期間でこんなことになるとはなかなか予測できなかったでしょう。
オンラインの方は、ここから、びっくりするほど簡単に読めます。
個人的には、絵本も良かったけれど、オンラインで読んだあとに書かれていた西野さん本人の文章も好きでした。
というか、それで、「勇気ある決断だなぁ」って思ったので。
手元にあってじっくりページをめくった方が、絵本本来の楽しみ方としては正しいような気もするし、読み飛ばさない、絵を見逃さない、ストーリーがもっと印象に残る、などなどあるのはわかっているんですけれど。
買わないことについて罪悪感も少しありながら、これから買う人は「読んで良かったから買う」でいいのかな?とも疑問に思う。読まないで買いたかった気もする。
本が買えなかった子どもに読ませたいのだったら、わたしだったら日本中の図書館に寄付したりするかな。
オンラインで絵本読ませるのではなく。
でもご本人は、子どもの「2000円じゃ高くて買えない」を聞いて「思いついたら行動しちゃうタチ」を発揮して行動しただけみたいなので。
なんとなくわかるかも。
それに、Amazonでどんどん売り上げが伸びたのは、オンラインで読んだ読者が大人だったからでしょう。品切れも多いらしいし。
出版界の歴史の中で、1度くらい起こるべき出来事だったのかなぁ。
プペルに関する記事はすでに日本中に溢れていますが、絵本の中身について書くなら、批判とか評価とかする前に、手元にとって、童心にかえって、心の準備をして、したいですね。
我ながら構成もなにもない悪文でしたが、西野さんの「プペルを1億人に届ける」夢の一助のため、フリーライドしてしまったせめてものお賽銭としてこれを書きたかったです。
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